【転職活動の前に押さえておくべき注意点】
■転職の理由は明確に
飲食業界における「転職」は、もはやそのイメージに良いも悪いもない、ごく自然な行為として認識されています。 だからこそ、転職に「明確な理由」がなければ何度も繰り返すことになります。そうならないためにも大事なのは、転職理由が「環境を変えれば解決するのか否か」ということです。飲食店の退職理由のランキングトップは、いつの時代も「人間関係」です。
一見、前向きに聞こえる転職理由も、話を突き詰めていくとやはり「思い通りにいかない人間関係」に辿り着くケースが多いのです。 「店長が怠慢だから自分のやりたいことができない」「キッチンとホール内の関係がギスギスしている」「会社幹部が現場を知らないから 無茶ばかり言う」…。これらは、転職者の本音としてよくあるケースです。確かに飲食店は“同じ屋根の下”で毎日顔を合わせ 協力し合わないと成立しない「チーム性」が求められる職場です。逆に言うと、他人の欠点が見つけやすい職場と言ってよいでしょう。
しかしよく考えると、これらの理由で転職する人が多いということは、「他店でも同じことがある」ということです。転職を繰り返す人の決まり文句、 それは「店が悪い」です。この発想は、結局自分を苦しめることになります。先述した通り、「自分の思考にピッタリと合う店」を探すのではなく、 「与えられた環境で自分がベストを尽くす」ことに成長があり、その先に本当の「前向きな転職理由」が見つかるのではないでしょうか。 実際、面接における不採用の理由のランキングトップは「前店の悪口を言う」なのです。まずは、「環境を変えなければいけない転職理由」を 自問自答することから始めましょう。